債務整理をすると借金返済後も一定期間信用情報機関に掲載

借金の返済が困難となった場合、債務整理という方策が整備されています。
これは、借り手の生活が破綻することを回避するために整備された制度です。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産という3つの方法が用意されています。

しかし、どの方法を選択しても、信用情報機関に全く債務整理情報が載らないようにすることは不可能です。
特に、自己破産の場合は債務整理の中でも最も重い処分となります。
そのため、自己破産をしてしまうと主要な信用情報機関全てに債務整理情報が一定期間掲載されます。
主要な信用情報機関とは、JICC、CIC、KSCの3つを指します。
ですから、債務整理情報が信用情報機関に掲載中は、カードローン等の利用は原則として不可能となります。

信用情報機関の掲載中は住宅ローンを組むのは難しい

自己破産の場合、JICCとCICは5年、KSCなら10年、債務整理情報が記載されることになります。
それに加えて官報にも自己破産の情報が掲載されてしまいます。
住宅ローンの貸付を行う金融機関はこれらの信用情報機関のどれかは必ずチェックします。
そのため、債務整理情報が信用情報機関に掲載中は、住宅ローンの審査に通ることは難しくなっています。

ノンバンクなら住宅ローンが組める可能性あり、ただし金利は高くなる

ただし、自己破産の場合、情報の掲載はJICC、CICとKSCとのあいだで上記のように期間の相違があります。
そのため、JICC、CICの掲載終了後ならば、住宅ローンの審査に通る可能性が全くないとはいえません。
ちなみにKSCは全国銀行個人信用情報センターの略称で、銀行がチェックする信用情報機関となっています。

ですから、情報掲載から5年経過すれば銀行の住宅ローンを避けることで審査に受かる可能性が出てきます。
その場合、ノンバンクから住宅ローンを申し込む、という手段があります。
しかし、その場合でも、信用情報機関の情報が掲載ゼロの真っ白にならないように工夫する必要があります。

というのも、信用情報機関に何も情報が記載されていないと、印象があまりよくないためです。
情報が真っ白だと過去の金融事故の経歴を疑われてしまい、審査に落とされてしまうリスクが発生します。
ただし、工夫といっても裏技的なことは必要ありません。

例えば、住宅ローン申し込み前にクレジットカードなどを取得しておく、といった手段です。
これだけでも、信用情報機関に審査に受かったことが掲載されるので、印象は良くなります。
ただし、ノンバンクは銀行に比べれば審査に受かりやすい反面、金利は高くなっています。
ですから、高金利が嫌な場合は、10年待ってから銀行の住宅ローンに挑戦してみるという手もあります。